【 富士宮やきそばアカデミー 】2013年11月29日(金)~12月1日(日)

<第12回富士宮やきそばアカデミー>を2013年11月29日(金)~12月1日(日)の日程で行いました。
このアカデミーは単に「富士宮やきそば」の焼き方だけでなく、富士宮市自体を知り、それを全国に広めてもらうことで富士宮市を訪れる人を増やし、また商標登録している「富士宮やきそば」のブランドを守る目的で2002年に始まり、年に1度開催しています。
今年も全国から多数の申し込みがあり、自分の店やイベントで「富士宮やきそば」をメニューに取り入れたいと考える飲食関係者や、「富士宮やきそば」を東北で提供し復興支援したいと考える人など、23名が受講しました。
初めに渡邉英彦富士宮やきそば学会会長の講義があり、「富士宮やきそば学会」の活動の歴史や、ネーミングを重視したイベントの仕掛け、商標の重要性について学びました。おやじギャグの効いた絶妙な言葉で常に情報発信し、商標取得により行政に頼らない自前の活動資金を賄い、他業界ともコラボしながら「富士宮市」を売り込んできた手法を明かしました。消費者心理を表した「AIDMAの法則」など、受講生が事業をしていく上で参考になる講義もありました。
続く郷土史研究家渡井正二先生からは「富士宮市の歴史・風土」について講義があり、戦後「富士宮やきそば」が誕生し広まっていった歴史的背景などを学びました。今年富士山が「世界文化遺産」に登録されたことを受けて、富士宮市にある構成資産「富士山本宮浅間大社」や「山宮浅間神社」「村山浅間神社」など、富士山と信仰についての講義もありました。
富士宮市役所「食のまち推進室」塩川有一室長の講義では、富士宮市の沿革及びその構成要素についてデータを用いて説明がありました。また、行政予算ゼロで活動してきた「富士宮やきそば学会」と市役所との関わり方や、「富士宮やきそば学会」が貢献してきた町おこしの成果について学びました。フードバレーを推進している富士宮市では、やきそばから始まった食への取り組みが今では多種多様な食資源にまで波及しています。
夜は市内のやきそば店に移動して焼き方の実習がありました。B-1グランプリでも活躍しているアンテナショップの焼き手による指導の下、グループに分かれて焼き方の実習を行いました。
2日目はバスで製麺会社の見学と市内観光を行いました。最初に木下製麺所の工場を見学し、麺の製造工程の説明を受けました。また、紅葉の「白糸の滝」や「田貫湖」の観光で富士山を間近に感じ、「静岡県水産技術研究所 富士養鱒場」では「富士宮市の魚 にじます」を見学しました。途中立ち寄ったやきそば店で焼き方の実習を兼ねた昼食をとり、お互いに作ったやきそばを食べ比べながら技術を高め合いました。「富士ミルクランド」では会長が命名した「みるく菩薩」の前で写真を撮ったりしました。
3日目はアンテナショップで焼き方の実習後、手順や出来栄え・味付けについて実技試験を行いました。続く筆記試験では、これまでの講義や市内観光・製麺会社の見学で学んだことが出題されました。
実技試験と筆記試験の総合評価の結果、今回は無事に全員合格し、「麺許皆伝書」と記念のヘラが授与されました。

 

富士宮やきそばアカデミー

2013年2月のアカデミーの様子はこちら