富士宮やきそばの「素材について」
富士宮やきそばと一般のやきそばの違いはどこのあるのでしょうか? その答えは、富士宮やきそばの素材にあります。ここではその秘密に迫ります。
麺
市内にある4つの製麺業者の麺を使用します。その特徴は、一般的な焼きそば麺の製造工程では蒸した後に一度茹でますが、富士宮やきそばの麺は茹でずに急速に冷やし、油で表面をコーティングします。そのため他の麺に比べ水分が少なく、独特のコシが生まれました。
富士宮やきそばが作られ始めた終戦直後は冷蔵技術が乏しかったので、日持ちや行商に対応させるためこのような製法が確立していきました。
製麺業者によって麺の太さやコーティングしている油の量が若干異なります。
やきそば店では店ごとに仕入れている製麺業者が違うので、麺の違いを感じながらやきそば店めぐりをするのもおすすめです。
写真は左上から時計回りに「マルモ食品工業」「叶屋」「曽我めん」「さのめん」
肉かす
麺と並んで富士宮やきそばの特徴といえるのが「肉かす」です。
その製法はラードを搾った後に残ったものを油で揚げた、まさにエコ!
かすなどと呼ばれていますが、なんともいえないよい味をやきそばに染み渡らせる陰の立役者です。
お好みの大きさに切ってから使うのが一般的です。大きいと食感が楽しめますし、細かくするとにじみ出た油のうまみを味わえます。
ソース(辛口ウスターソース)
ソースの味・量については、各店でこだわりあり!
数種類をブレンドして独自の味にしている店も多く、その内容は企業秘密とか。「太陽ソース」「わさび印」など、基本はさっぱり系のウスターソースですね。
(株)鈴勝では富士宮やきそば用のソースを製造しています。
家庭用は、お宮横丁の 「富士宮やきそば学会アンテナショップ」や「富士宮名産品おみやげ きたがわ」 でも販売しています。富士宮のお土産にいかが?
だし粉
やきそばをお皿に盛り付けたらたっぷりかけます。
富士宮やきそばにはイワシの削り節を使います。
それも細かくほぼ粉末状になっています。
店によってはサバ・イワシのミックスだったり、青海苔粉が入っているものもあります。
「もっとかけて~」と所望されるお客様も多い隠れた人気者です。
紅しょうが
ほとんどの店で紅しょうがを添えています。
あの赤い色がなんともチープで、いかにも庶民の味にふさわしいのでは・・